Dividing Opinions / Giardini di Miro

saihatenet2007-02-04

イタリアのreggio emiliaという街出身のGiardini di Miroの待望の3rdアルバム。
4年ぶりとなるが、その間メンバーは個々の活動に重点を置き、
エレクトロニカやヒップホップな音を聴かせており、
正直そういったものが本体にも大々的に取り込まれそうで懸念をし、
実際に随分前にアルバムのハイライトが聴けたが、そのときも微妙な感触を持ったが、
それでもかなり楽しみに待っていて、そして聴いた。
はいはいはい、すいません、滅茶苦茶素晴らしかったです。
ヴォーカル曲は9曲中8曲。
前作の時点でも、インスト中心のバンドがヴォーカルを取り入れて成功している
稀有な例だと感じていたものの、やはりこのバンドに関しては大賛成。
今作は初めてヴォーカルをメンバー自信が担当しているものの、
前作のゲストの人の声の方が好きかな…。
エレクトロニカやヒップホップに積極的に関わった影響からか、
前作のスロウでメランコリックな曲調から比べると随分とリズミカルになった。
それでいて彼らの持ち味とも言えるメランコリックな部分は失われず、磨きがかかっている。
エレクトロニカ色が強くなることを懸念していると前述したが、
これもまた通して聴いてみると、とても上手く全体が融合している。
多ジャンル/他ジャンルはこうやって取り入れるのだよと、はっとさせられるくらいなものだ。
要するにあれこれ取り入れて退屈になるバンドの多くは苦し紛れなのかとすら感じる。
"Cold perfection" "Broken by" "Clairvoyance"に大いに感銘。
というか美しくて素晴らしくて涙がちょろっと出てきた。
所謂ポストロックは私が聴いている音楽の大多数だが、
ポストロックで泣けてくるっていうのはそうはない。
2007年が始まってまだ1ヶ月だが、これは年間通しても屈指の1枚になるだろうなあ。


※一旦更新してしまうほどに忘れていたが、
昨年の夏に購入した"North Atlantic Treaty Of Love : Part 2"をまだ聴いていなかった。
オリジナル曲"Othello"はmp3で聴いていたが、これも聴かねば。なんだかアナログ盤聴くのが面倒で…。