The Long Forgotten Friend / Dreamend

saihatenet2009-02-01

リリースから3ヶ月近くも経過して、初めてリリースされていることを知った。
そんなDreamendの3rdになるのだろうか。3年ぶりのアルバムとなる。
随分前からリリースのアナウンスがされていたので気にはしていたのだが、
いつの間にかとっくにリリースされていた。
確かギター2人の3人組ベースレスバンドだったと記憶しているが、
前作、前々作とも非常に素晴らしい出来であった。
透明感のあるギターと轟音の転換にスロウコアテイストなヴォーカルを少々加えるスタイルから、
今作はがらりと作風を変え、うたもの色の強いアルバムとなっている。
ヴォーカルは従来のメランコリックにポップな質感もサウンドと相まって加わっている。
はたまたサイケデリックなヴォイスを一部聴かせるのも面白い。
サウンドも従来のギターの美しさを引き継ぎつつも、バンジョービブラフォンなどを加え、
アコースティックギターを用いた曲にも挑戦し、新たに様々な表情を見せてる。
そのバンジョーを加え、Explosions In The Skyなども手がけるプロデューサーによる
M2“If Only For A Day”が素晴らしい。
メランコリックで疾走感のある曲で、今後もDreamendがうたものとして続ける場合、
こういった曲なら賛同したいと思えるような曲だ。
M7の“Fourth Of July At The Asylum”も新旧スタイルを融合した良質な曲。
最後に、このバンドは毎回アートワークが素晴らしい。
2008年のベストアートワークとしてPort RoyalとAbsent Without Leaveのスプリットを挙げたが、
今作のリリースをきちんと知っていれば、こちらを選んでいた可能性もある。
私が購入した日本盤は日本人デザイナーによるアートワークを使用しているが、
Graveface盤の方がやはり魅力を感じる。
日本盤はパッチワークに描かれた鳥、Graveface盤は聖衣のようなものを着た鳥人間だ。
前作はG.W.ブッシュの写真を使用していた。
日本盤にボーナストラックがなければGraveface盤を購入して、中を開いて色々と感じてみたかった。