A Memory Stream / The American Dollar

saihatenet2008-11-30

NYCのRichard CupoloさんとJohn Emanueleさんによるプロジェクトの3rd。
1stから引き続き特に大きく変わらず、様々な楽器を2人でこなし、打ち込みでより作り込んでいく作風。
何と言っても今作でのピークはオープニングに訪れる。
“The Slow Wait”
part 1, part 2と2曲に分かれるこの曲は、part 2として一部Linus Records限定100枚のEPにも収録された曲でもある。
EPでは幻想的なシンセサイザーが素晴らしく美しかったが、
やや残念なことにこのアルバム収録の完成版はその部分がピアノに変わり、
EPより生音で多くが構成されている。
とはいえこの完成版はpart 2でその真価を聴かせる。
EPにはなかった新たな展開だが、ここでのピアノがEPでのシンセを凌駕する美しさなのだ。
跳ね回るようでもあり、繊細でもあり、すっと引きつけられる。
これだけのためにでもこのアルバムを聴く価値はある。
尚、アルバムを通してでは浮遊感のあるエレクトロニックな展開やキーボードなども聴ける。
ギターやドラムでエキサイティングに盛り上げる曲もあったり多様である。